McGuffin(マクガフィン)

【EAT & SHOPPING in Shibuya】
It Girlが人気のお店をガイド!#3

Prologue
日本が世界に誇るトレンド発信地、渋谷。
これまでにさまざまなユースカルチャーが生み出され、東京のランドマークのひとつとして世界中から観光客が足を運び、
日夜賑わいを見せている。
その街は今、2020年に向けて再開発が進められ、
少し違った表情に変貌を遂げようとしているようだ。
そんな中で改めて渋谷のカルチャーエリアたるゆえんを見直してみる。
渋谷の街並みは変わっていっても、
ずっと変わらずに愛され続けるであろうお店がココにはあるのだ!

星の数ほどある渋谷のショップの中から、注目すべきお店をイットガールたちにガイドしてもらう連載企画。

第3回目となる今回は、以前SNAP企画にも登場してくれた木場瑞季ちゃんが「GOOD WOOD TERRACE」と「MESS CRIB TOKYO」を訪問。
カルチャーを学べる場所にご案内します。

 
 

■本場の味を追求するジャマイカンレストラン

「GOOD WOOD TERRACE」

最初に伺うのは、道玄坂から一本入った百軒店(ひゃっけんだな)にあるジャマイカ料理屋の「GOOD WOOD TERRACE」。
ジャマイカの音楽といえば、レゲエ。
日本のそのシーンでは、知らない人がいないほど有名なお店だそう。

食と音を同時に楽しめる空間

—はじめまして、よろしくお願いします。
店長の後藤です。よろしくお願いします。

—このお店はいつからやられているんですか?
渋谷に移って来て7年経ちました。その前は6年間池袋で営業していたので、合計すると13年目。
ジャマイカンレストランだけあってレゲエ好きのお客さんがたくさんいらっしゃいます。
池袋には有名なクラブがありますけど、渋谷のほうが多いので移転しました。

—ってことはクラブで遊ぶ人たちの利用が多いんですか?
夜は多いですね。でも、ランチタイムはサラリーマンもご年配の方もいらっしゃいますよ!

—このスピーカー大きい!
オーダーメイドで作ってもらった特注品です。ジャマイカではスピーカーじゃなくて、サウンドシステムって呼ばれています。お店用のサイズにしてもらっていますが、ジャマイカのサウンドシステムはもっと大きいですよ。

—入り口ではCDが販売されていますね。
そうですね。毎週火・水・木に、DJを呼んでお店の中でイベントをやっているんですよ。そこに出演している人たちのCDや、よくお店にくるサウンドマンのCDを置いています。

—お酒を飲んだり、食事をしながらレゲエを楽しめるんですね!
9月から開催曜日が変わって、火曜と木曜になります。16時からスタートで、だいたい終電くらいまでやっています。だからクラブに遊びに行く前にちょうどいいと思います。

—私、レゲエって深いところまで聴いたことがないんですよ……。
ちょうど今、掛かっているゆったりしたリズムの曲調が80年代のルーツっていうジャンルです。レゲエって、同じジャンルでも年代によってテイストが変わるんですよ。

—最初に聴くべきオススメのアーティストは?
やっぱりボブ・マーリーですね! 最近のレゲエはクラブミュージック寄りになっていて曲調が早いので、まずはゆったりとしたリズムから聴いてみるのが無難かと。

—そうなんですね! お店で使っているBGMはいつもルーツなんですか?
ランチタイムは、ルーツやスカ、ロックステディの70年代から80年代のゆったりした曲調なんですけど、夜のお酒を飲む時間になったら近年のダンスホールって呼ばれているレゲエを掛けていて、客層や時間帯によって同じレゲエでも違った年代の曲を掛けています。

—新しい曲も流れるんですね。
ジャマイカ帰りのサウンドマンたちが寄ってくれて、新曲のCDを置いていってくれるんですよ。
だから、このお店は渋谷で1番レゲエの情報が早いんじゃないですかね?

—このユニフォームとサインは?
2015年の世界陸上北京大会の時、ジャマイカ代表が事前合宿で鳥取県に滞在していて、うちのお店が食事を担当していたんですよ。そこで代表選手たちからもらったサインです。ただ、ウサイン・ボルトだけサインをもらえず……。

—人気メニュ−はなんですか?
ジャークチキンが人気です。でも、ジャマイカ人にとってジャークチキンは、いつも食べているメインディッシュって感じでもないんですよね。焼き鳥みたいにサッと食べるものってイメージ。ダンス(※イベントのこと)の帰り道に屋台で買って帰る感覚です。

—お店で作っているジャークチキンのこだわりを教えてください。
シーズニングっていうジャークチキンを漬け込むスパイスがあって、それは24種類のスパイスを調合している当店オリジナルです。
でも、そのシーズニングで漬け込むからジャークチキンっていう訳ではないんですよ。改造したドラム缶を使って焼いているんですが、それがジャークパンっていう名前で、それを使って焼くからジャークチキンって言うんです。
だから、ジャークパンで豚肉を焼いたジャークポークという食べ物もあります。

—ドラム缶で焼くのが本格なんですね。シーズニングも販売していますけど、家だとジャークパンがないから、どうやって焼けばいいんですか?
さすがにジャークパンを持っている家庭はないと思うので、フライパンを使ってください。コツは、シーズニングで漬ける前にレモンかライムで鶏肉の臭みを取って、それを拭き取ってから最低1日シーズニングで漬けるだけ。
簡単にできますよ! 
お店のYouTube(GOOD WOOD TERRACE おいしいジャークチキンの作り方)でも作り方をレクチャーしています。

—他にジャマイカ料理でポピュラーなものは?
シチューチキンだったり、カレーの煮込みだったり。それはジャマイカの家庭の味ですね。あとは、アキ&ソルトフィッシュってジャマイカンの代表料理があります。それは、アキの実っていう果物と野菜、塩鱈を炒める料理で、フェスティバルっていう揚げパンみたいなものと一緒に食べるジャマイカの定番の朝ごはんです。

—それもおいしそうですね!
ジャマイカにはラスタという宗教があって、それを信仰している人はお肉を一切食べないんですよ。だから、アキ&ソルトフィッシュはラスタフードとして人気です。あとはレッドストライプっていうジャマイカのビールも有名ですよ。

今回は人気のジャークチキンをいただこうと思います!

—ケチャップをつけて食べるんですね。
はい。もっと辛いほうがいいなら、お好みでチリソースを掛けてください。

はじめて食べたけど、スパイシーでめっちゃおいしいです! ホットペッパーソースを掛けるともっと辛くなっていい感じ!

-Impressions
はじめてジャマイカ料理を食べました。音楽が好きなので、レゲエのカルチャーも勉強できてよかったです。海が綺麗で日本人も多いそうなので、ジャマイカに行ってみたくなりました!

 
 

■メッセンジャーが運営するドープなギャラリー

「MESS CRIB TOKYO」

次に向かうのは、道玄坂の反対側、宮益坂を登った先にある「MESS CRIB TOKYO」。
マンションの一室にあるギャラリーで、メッセンジャーの事務所に併設している場所。迎えてくれたのは、メッセンジャーでありフォトグラファーとしても活躍している青木さん。いろんな質問に答えてくれました。

ストリートカルチャーの本質を発信

—はじめまして。よろしくお願いします。
こんにちは。よろしくお願いします。

—早速ですが、ここはいつオープンしたんですか?
2015年6月18日です。その日から自分の写真展をスタートしたんですよ。
それからいろんな人に個展をやってもらっています。

—メッセンジャーの事務所だけどギャラリーとしても開放しているんですよね?
そうですね。でも、メッセンジャーの仕事がメインだからギャラリーは17時30分から19時まで1時間半だけ開けているんですよ。

—なぜギャラリーも併設したんですか?
ここをオープンする少し前に、オーストラリアのアボリジニが住んでいた最南端のウィルソンズ・プロムって場所に行っていました。そこで南の空に浮かんだサザンクロスを見ていたら引き込まれちゃって、南半球にいるのに北半球の星まで全部見える気がして、その光が東京に集まってくるイメージが湧いてきたんですよ。
そして、だんだん世界がひとつになる感覚になって、世界中のメッセンジャーが東京に集まればいいなって思って、この場所を構想しはじめました。……嘘です(笑)。

—えー(笑)。でも、ここに世界中のメッセンジャーたちが集まるんですね。
メッセンジャーって文化は、実は30年近く世界各国にあります。
年に1回、どこかの国に世界中のメッセンジャーが集結してレースとかパーティをしていて。だから運送業者だけど、インターネットが普及する前からメッセンジャー同士が世界中と繋がっていて、各国とのコネクションを持っています。それを活かすと、世界中どこに行ってもお世話してもらえるんですよ。
「お前ん家のカウチは、俺ん家のカウチ」って言葉があって、どっかの国のメッセンジャーが来たら家に泊めなきゃいけないってルールがあるくらいなので。

—いい繋がりですね!
俺もその繋がりでヨーロッパ1周したり、アメリカに行ったりして、各地で写真展をやらせてもらいました。海外で展示をすると気持ちいいんですよ。
それを海外のメッセンジャーに東京で味わわせたくて。だから、ここは快楽を求める場所なんです。

—これまでどんな個展が開催されたんですか?
メッセンジャーって写真を撮っていたり、絵を描いていたりするアーティストが多いから来日するタイミングで個展をやっています。あと、僕らの周りにいるストリートカルチャーのアングラな繋がりでイケてる人たちも展示をやっています。

—なかなか他では見れない作品が展示されているんですね。
アングラの繋がりはマイノリティだけど、世界中で繋がればかなり大きくなるから。それを徐々に広めている感じですね。
メッセンジャーカルチャーってストリートカルチャーと密接だから、各都市で自転車関係以外にも繋がりが深いんですよ。

—メッセンジャーってカルチャーなんですね。
カルチャーには背景があって、ただ遊んでいたら生まれたっていうプロセスがあるのに、日本人って真面目だからその過程を気にしていなくて完成したものを見よう見まねでやっている感じがありますよね。
でも、そのプロセスにカルチャーの本質的なユーモアがあるから、俺たちはふざけて遊んでいればいいと思っています。

—どんなお客さんが多いですか?
この場所って日本よりも海外のほうが知られているから外国人が多いです。

—展示以外に、服とかCD、ZINEや写真集、ワッペンなどが販売されていますけど、それらは繋がりのある人たちのものなんですか?
東京のストリートで会ったヤツとか、海外の路上で会った仲間のものを販売しています。だから、ほぼここでしか買えないようないいものだけを置いています。世の中にはいいものがたくさんあふれているけど、世界中にはもっとおもしろいものがたくさんあって、それは街中で遊んでいないと出会うことはないし、本質を知れないと思う。
ネットじゃ表面的なところしか分からないけど、俺たちは行動に移して直接肌でいいものを吸収しているから、それをみなさんに観せられればいいなと。

—これはなんのブランドですか?
これは俺が主宰している、世界18都市にメッセンジャーを中心としたメンバーがいるSLOW SQUADっていうクルーのTシャツです。これを着ていれば、海外のメッセンジャーが反応してくれるはず。
デザインは、写真を飾っている名古屋のタトゥーアーティストのSCUMBOYが描いてくれたやつです。SCUMBOYは、以前個展を開催してくれて、また10月に予定しています。展示してある写真のタトゥーは、彼の作品です。

-Impressions
メッセンジャーについて知らないことを教えてもらえたし、いろんなアーティストの作品を観れて刺激的でした! 
これから開催される別の展示も観たいので、またお邪魔したいです! ぜひ、みなさんも行ってみてください!

MIZUKI’S VOICE

今回伺った2店舗で、私の知らないカルチャーを学ぶことができました。
音楽もアートも好きなので行けてよかったです!

<CREDIT>

■GOOD WOOD TERRACE
住:東京都渋谷区道玄坂2-19-3 ライオンズマンション103
☎︎:03-5728-7418
営:ランチ 12:00〜、ディナー 17:00〜2:30
定休日:第一日曜
Instagram:@goodwoodterrace

■MESS CRIB TOKYO
住:東京都渋谷区渋谷1-1-19 #418
営:17:30〜19:00
定休日:土日
Instagram:@messcribtokyo

■木場瑞季
1997年、東京都出身。TRUNK(HOTEL)に勤務し、サロンモデルとしても活躍する大学生。
80’s以前のロックやディスコを中心としたレコードを集めているほどの音楽好き。
Instagram:@koba_dayo

PHOTO:OKABE TOKYO
TEXT:SHOGO KOMATSU

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